四フッ化マンガンの調製方法
专利摘要:
二フッ化マンガン粒子または三フッ化マンガン粒子と元素状フッ素との反応により四フッ化マンガンを調製する四フッ化マンガンの調整方法。反応時、たとえば粒子上への機械的衝撃により、粒子の表面を新生状態にする。また、それにより、粒子の凝集、焼結、またはガラス化を防止する。衝撃は、粒子が破砕されるほど強くはない。 公开号:JP2011506246A 申请号:JP2010537417 申请日:2008-12-09 公开日:2011-03-03 发明作者:アルフ・シュルツ;ウルリヒ・ゼゼケ−コイロ;シュテファン・パルスヘルム;プラシド・ガルシア−ファン 申请人:ゾルファイ フルーオル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングSolvay Fluor GmbH; IPC主号:C01G45-06
专利说明:
[0001] 本発明は、四フッ化マンガンの調製方法および精製された元素状フッ素を調製するためのその使用に関する。] 背景技術 [0002] 元素状フッ素を用いて二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンをフッ素化することにより調製可能な四フッ化マンガンは、たとえば元素状フッ素の調製に有用な化合物である(国際公開第2006/033474号(特許文献1)を参照されたい)。それは、室温では安定であるが、加熱時に元素状フッ素は切断される。三フッ化マンガンが形成されるが、その際、フッ素化を行って再び四フッ化マンガンに戻すことが可能である。したがって、四フッ化マンガンは、元素状フッ素の担体とみなすことが可能である。その利点は、元素状フッ素をそれが必要とされる場所で局所的に生成しうることである。さらに、三フッ化マンガンを提供する工程と、それをフッ素化して四フッ化マンガンにする工程と、その化合物から元素状フッ素を放出させる工程と、を組み合わせて用いることにより、精製されたフッ素を提供することが可能である。] [0003] 四フッ化マンガンの調製については、その大部分は公知である。たとえば、固体の二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンを固体/気体反応で元素状フッ素と反応させて四フッ化マンガンを形成することが可能である。国際公開第2006/033480号(特許文献2)に記載されるように、二フッ化マンガンから開始する場合、この化合物は、第1の工程で、100〜400℃の温度で−40℃以下の露点を有する不活性ガスで処理される。300〜400℃の温度を適用すると乾燥がより効果的になる。フッ素化反応は、出発材料の表面上で進行し、粒子中へのフッ素の浸透を妨害する粒子の焼結を伴う。したがって、1:4のマンガン:フッ素の化学量論比を達成することは困難である。前記特許文献には、粒子の細粒化(破砕または粉砕)を連続的もしくは非連続的に行いながら上記記載の固体/気体反応を加熱下かつ加圧下で行う方法が開示されている。これは、ボールミルを用いることにより実施可能である。] 先行技術 [0004] 国際公開第2006/033474号 国際公開第2006/033480号] 発明が解決しようとする課題 [0005] 本発明の課題は、高フッ素化度を有する四フッ化マンガンの単純かつ効果的な製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、精製されたフッ素の簡易な調製方法を提供することである。] 課題を解決するための手段 [0006] これらのおよび他の目的は、特許請求の範囲にまとめられている本発明により達成される。] [0007] 本発明に係る方法は、反応時に粒子表面を「新生」状態にして固体の二フッ化マンガン粒子および/または三フッ化マンガン粒子を元素状フッ素と反応させることによる四フッ化マンガンの調製法を提供する。これは、本質的に粒子を細粒化することなく達成される。本発明との関連では、「本質的に粒子を細粒化することなく」という用語は、プロセス時に粒子が意図的に破砕されたり粉砕されたり微粉砕されたりミル粉砕されたりしないことかつ平均粒子サイズが有意に変化してより大きい平均サイズになったりより小さい平均サイズになったりしないことを意味する。好ましくは、フッ素化前の平均粒子サイズと比較したフッ素化粒子の平均粒子サイズは、1.5:1〜1:1.5の範囲内である。これを達成するために、粒子は、好ましくは、凝集を防止しかつフッ素との接触のための新生表面を提供する機械的手段により処理される。手段は、たとえば、移動時に内部の粒子を撹拌することによりその凝集を防止しかつ機械的衝撃により粒子の「新生」表面を提供する反応器内の可動部品である。「新生」という用語は、さらなるフッ素がより容易に粒子中に拡散して新生表面または未反応フッ化マンガンと反応できるように表面上の四フッ化マンガンのコーティングが少なくとも部分的に除去されるかまたは多孔性になることを意味する。可動機械的手段が好ましい実施形態であるが、他の手段たとえば超音波照射が適用可能であると考えられる。他の選択肢として、粒子が反応器内のプレートに衝突する衝撃により新生表面が提供されるように金属プレートのような固定部品を備えた反応器を十分な速度で回転させることも可能であろう。粒子と可動手段または固定手段との間の衝撃は、凝集、焼結、およびガラス化を防止して良好なフッ素化度を達成するのに十分な大きさであるが、粒子が破砕するほど強力であったり極端であったりするものではない。] [0008] 好ましい機械的手段は、混合に使用される手段、好ましくはヘリカル手段を備えたスターラーまたはミキサー、たとえばヘリカルスターラーまたはヘリカルアジテーター、とくに好ましくはミキサースクリューである。ヘリカルスターラーとくにミキサースクリューは、水平方向だけでなく鉛直方向にもフッ化マンガンを撹拌して元素状フッ素との接触の有効性にプラスの影響を及ぼすように思われるので、非常に有利である。こうした手段は、機械的に、たとえばモーター駆動シャフトにより、作動させることが可能である。他の選択肢として、磁気的に作動させることが可能である。磁気的作動は、たとえばシールの必要がないので、有利である可能性がある。] [0009] 本発明の好ましい実施形態によれば、スターラーまたはミキサースクリューにより機械的衝撃が達成されるように機械的衝撃を適用することにより反応時に粒子表面を新生状態にして、固体の二フッ化マンガンおよび/または三フッ化マンガン粒子を元素状フッ素と反応させることによる、四フッ化マンガンの調製方法が提供される。] [0010] 二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンを出発材料として適用することが可能である。ときには、少なくとも三フッ化マンガンに関しては、とくに、四フッ化マンガンからフッ素を切り離すことにより得られたフッ化マンガンを使用する場合、フッ化マンガン中のマンガンとフッ素とのモル比は、必ずしも化学量論的であるとは限らない。そのようなフッ化マンガンは、三フッ化マンガン、残留四フッ化マンガン、さらにはいくらかの二フッ化マンガンを含有する可能性がある。元素状フッ素と反応して四フッ化マンガンを形成することが可能な非化学量論的フッ化マンガンはいずれも、出発材料として好適である。したがって、出発材料は、2≦x<4を有するMnFxとして特徴付けることが可能である。好ましくは、xは、約3以下である。] [0011] 二フッ化マンガンを出発材料として使用することが可能である。それは、マンガン(II)塩、たとえば、二塩化マンガン、酸化マンガン、または炭酸マンガンとHFとの反応およびそれに続くオーブン(好ましくは減圧オーブン)中での乾燥により、取得可能である。炭酸マンガンは、二フッ化マンガンを得るための好ましい出発材料である。出発材料が水を含有する場合、本発明に係る反応を行う前に、たとえば減圧オーブンなどのオーブン中でまたは不活性ガスを通しながら400℃までの温度に加熱することにより、それを乾燥させることが好ましい。] [0012] 三フッ化マンガンもまた、出発材料として好適である。それは、二フッ化マンガンと元素状フッ素との反応により取得可能である。三フッ化マンガンの他の供給源は、四フッ化マンガンを加熱して元素状フッ素を切り離すことにより得られる残渣である。フッ素の量は、出発材料のフッ素化度に依存する。二フッ化マンガンの反応式は、 MnF2+F2→MnF4 (I) である。三フッ化マンガンの反応式は、 MnF3+1/2F2→MnF4 (II) である。] [0013] 好ましくは、フッ素の量は、フッ化マンガン出発材料をフッ素化して四フッ化マンガンを形成するのに必要とされる量にほぼ対応する。好ましくは、フッ化マンガンを四フッ化マンガンに変換するのに必要とされる元素状フッ素のモル比は、0.9:1以上である。それは、好ましくは1.1:1以下である。安全を考慮して、それは、好ましくは1:1以下である。本発明に係る方法に有用なフッ素の供給源となりうるのは、ガスボンベ中に加圧下で貯蔵された市販のフッ素である。他の供給源は、電気化学的調製によりHFからin situで得られる元素状フッ素である。適用されるフッ素は、反応前に精製可能である。たとえば、それをKFやNaFなどのアルカリ金属フッ化物に接触させることが可能である。それにより、含まれる可能性があるHFは除去される。] [0014] 出発材料の粒子サイズはさまざまである。0.1μm以上のサイズを有する粒子が好適である。5ミリメートル以下のサイズを有する粒子が好適である。好ましくは、粒子サイズは1μm以上である。好ましくは、粒子サイズは0.5mm以下である。より好ましくは、粒子サイズは200μm以下である。当然ながら、わずかな量たとえば5重量%までの量の粒子がそれぞれの好ましい範囲の外にある可能性がある。] [0015] フッ素化反応の反応温度はさまざまである。好ましくは160℃以上であり、特定的には180℃以上である。好ましくは330℃以下であり、特定的には320℃以下である。] [0016] 反応器内のフッ素化時の圧力は、好ましくは2bar(絶対圧力)以上である。好ましくは3bar(絶対圧力)以上である。より高くすることも可能であるが、たとえば50bar(絶対圧力)さらにはそれ以上まで高くすることも可能であるが、好ましくは20bar(絶対圧力)以下である。より好ましくは10bar(絶対圧力)未満である。より好ましくは8bar(絶対圧力)未満である。さらにより好ましくは7bar(絶対圧力)未満である。きわめて好ましい範囲は、4〜6.5bar(絶対圧力)である。] [0017] フッ化マンガンの完全なフッ素化によるMnF4の製造を達成することが困難であることは、専門家には公知である。固体−気体反応では、多くの場合、固体フッ化マンガン粒子のコアは、完全には元素状フッ素の影響を受けないので、Mnとフッ素との原子比が正確には1:4でない「四」フッ化マンガン(すなわち、依然として三フッ化マンガンを含有する)が得られる。多くの場合、反応時間を長くすることは、1:4の理論化学量論比にさらに近い生成物を得るのに役立つ。] [0018] それにもかかわらず、正確にはその理論化学量論比に対応しない生成物もまた、好適な生成物である。なぜなら、当然ながら、内包されている四フッ化マンガンが元素状フッ素を放出するからである。したがって、本発明に係る方法では、フッ素化反応は、所望のフッ素化度が達成されるまで行われる。好ましくは、xが3.75以上、好ましくは3.9以上である式MnFxで示されるフッ化マンガンが調製されるまで行われる。簡潔にするために、xが3.75以上であるMnFxを「四フッ化マンガン」と記す。] [0019] 新生表面を提供するための粒子上への機械的衝撃は、少なくとも反応時間の一部で与えられる。たとえば、断続的に行うことが可能である。好ましくは、フッ素化反応時間の少なくとも50%の間与えられる。より好ましくは、フッ素化反応時間の少なくとも70%、とくに好ましくは少なくとも90%の間与えられる。以上に述べたように、機械的衝撃は、スターラーまたはミキサースクリューにより行うことが可能である。] [0020] 四フッ化マンガンの調製は、出発材料として二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンを用いて1回の単一工程で行うことが可能である。調製プロセスを中断して、たとえばフッ素化度を分析することが可能である。] [0021] 本発明に係る方法は、以上に記載したように、得られた四フッ化マンガンを加熱することにより放出可能な元素状フッ素の担体としてとくに好適な四フッ化マンガンを製造するために使用可能である。] [0022] 元素状フッ素を調製するための本発明に係る方法のこの実施形態によれば、工程a)で、以上に記載したように二フッ化マンガンおよび/または三フッ化マンガンを元素状フッ素と反応させて四フッ化マンガンを形成し、工程a)とは個別に実施可能な逐次的工程b)で、工程a)で調製された四フッ化マンガンから元素状フッ素を放出させて三フッ化マンガンを形成する。「工程a)とは個別に実施可能」という用語は、たとえば、フッ素化工程a)は、製造工場で実施可能であり、一方、工程b)は、使用場所で実施可能であることを意味する。他の選択肢として、フッ素工程a)は、特定の時間に実施可能であり、一方、工程b)は、その後で、たとえば、フッ素化が必要とされる時点で、実施可能である。したがって、工程a)およびb)は、同一の場所で互いの直後に実施可能であるが、ただし、そうしなければならないわけではない。] [0023] 当然ながら、工程b)で形成された三フッ化マンガンをもう1つの工程a)に付して四フッ化マンガンを形成することが可能であり、次に、これを用いて元素状フッ素を放出することが可能である。工程a)およびb)は、生産性の減少をなんら伴うことなく交互に連続して多数回実施可能である。工程a)およびb)の順序は、必ずしも工程a)から開始しなければならないというわけではない点に留意しなければならない。任意の方法により得られた四フッ化マンガンから開始し、本発明に従って、それを用いて工程b)を実施し、次に、工程a)を実施し、以下同様に実施することが可能である。同様に、四フッ化マンガンを提供しかつ元素状フッ素を放出する多数の工程のうち、必ずしも全部の工程というわけではなく、1回のフッ素化工程だけを工程a)に従って実施するかまたは特定の回数のフッ素化工程を工程a)に従って実施することが可能である。好ましい実施形態では、本発明に係るフッ素化方法に基づく工程a)は、少なくとも4回実施され、工程b)は、少なくとも5回実施される。非常に好ましい実施形態では、工程a)およびb)は、連続して少なくとも5回実施される。] [0024] また、フッ素化に関する工程a)と元素状フッ素の放出に関する工程b)とのシーケンスを適用して、精製されたフッ素を提供することが可能である。この精製方法によりフッ素から除去可能な不純物は、特定的にはHFおよび酸素である。以上に記載したように、工程a)で、二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンを、精製しなければならない元素状フッ素と反応させる。続いて、中間工程で、反応器内の生成された四フッ化マンガンの周りの不純物を含むガス空間を減圧処理する。フッ化マンガンと反応しなかった不純物は、この減圧処理工程時に除去される。続いて、以上に記載の工程b)を実施する。その際、反応器内で精製された元素状フッ素は、四フッ化マンガンから切り離されることにより提供される。四フッ化マンガンの周りのガス空間は、それが調製された反応器の内部空間でありうるか、またはそれを含む容器でありうる。減圧処理は、真空ポンプにより実施可能である。圧力が低いほど、精製度は一般に高くなる。この場合もまた、工程a)およびb)は、以上に記載したように場所または時間に関して個別に実施可能である。] [0025] また、元素状フッ素(以上に記載したように精製された元素状フッ素であるか否かを問わず)を生成させるべく四フッ化マンガンを適用した後の反応生成物としての使用済み三フッ化マンガンをフッ素化するために、本発明に係る方法を適用することが可能である。] [0026] 所望により、互いに平行に配置されたフッ化マンガン入りの2台以上の反応器を提供することが可能である。四フッ化マンガンを製造するための第1の反応器または一群の第1の反応器を操作し、フッ化マンガンの所望のフッ素化度が達成された時、第1の反応器または第1の一群の反応器へのフッ素ガスの流動を停止させて、第2の反応器または第2の一群の反応器に移送する。次に、第1の群の四フッ化マンガンを取り出すことが可能であり、そして新しいフッ化マンガンを導入してから新しい元素状フッ素との反応を再開することが可能である。これにより連続プロセスが可能になる。] [0027] 切換えが済んだ1台もしくは複数台の反応器の四フッ化マンガンは、単に加熱することにより、精製された元素状フッ素を生成すべく、取り出して他の場所で適用することが可能であるか、または精製された元素状フッ素が放出されるように反応器内で直接加熱することが可能でありそして貯蔵するかもしくはさらなる使用に供すべくプロセスに再循環させることが可能である。フッ素放出後、形成されたフッ化マンガンは、フッ素を吸収させるべく再使用が可能である。] [0028] 専門家には、元素状フッ素が非常に侵食性の物質であることは明らかである。したがって、それに接触する装置の部分に耐フッ素性材料を使用することが好ましい。好適な耐フッ素性材料は公知である。有用な材料は、ニッケル、ニッケル合金、たとえばInconelまたはMonelである。また、全部もしくは一部が耐フッ素性材料で被覆されたまたはそれから作製された装置を使用することも可能である。好適なポリマーは、たとえば、フッ素化ポリマー、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、またはそれとフッ素化プロピレンもしくはクロロフルオロアルケンとのコポリマーである。] [0029] 本発明に係る方法は、先行技術の方法よりも優れたいくつかの利点を有する。それにより比較的低い圧力および比較的低い温度での四フッ化マンガンの製造が可能になる。また、フッ素化される粒子上への機械的衝撃は、最新技術のものよりも小さい。したがって、装置の腐食および摩耗は低減される。それにより、凝集体を細粒化するためにフッ素化プロセスを中断する必要性は回避される。] [0030] 他の利点は、粒子サイズが、フッ素化、フッ素放出、再フッ素化、さらなるフッ素放出などの連続した工程時、本質的に同一に保たれることである。したがって、反応条件は、粒子サイズの変動に適合させなければならないわけではない。] [0031] 以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明することを意図したものであり、それを限定することを意図したものではない。] [0032] 装置: 使用した装置は、380mlの内部空間を有するニッケル製反応器であった。それは、ニッケルから作製される磁石結合ミキサースクリューを備えていた。回転時、それは、粒子をスクリューの直径内で上昇させかつその外面に沿って下降させるスターラーとして作用する。ミキサースクリューは、30rpmで回転させた。装置は、バルブを介してそれぞれ接続されたF2用およびN2用の入口ラインとNaFカラムとを含有し、さらにこれらのガス用の貯蔵ボンベを備えていた。反応器はさらに、スクラバーを介して排出ラインに接続された出口を含んでいた。反応器はまた、外部加熱システムを含有していた。] [0033] 実施例1 二フッ化マンガンの調製 炭酸マンガンを水性HFと反応させて二フッ化マンガンを形成した。反応生成物を濾別し、180℃のオーブン中、減圧下で12時間乾燥させ、次に、粉砕した。水含有率は、約0.5〜1重量%に達した。XRD(X線回折)分光法により物質の正体を確認した。] [0034] 実施例2 四フッ化マンガンの断続的調製 実施例1で調製した250gの二フッ化マンガンを反応器内に移した。反応器を減圧処理し、ミキサースクリューのスイッチを入れて30rpmの速度で回転させた。不活性ガスのストリーム(5l/h)を18時間にわたり反応器内に通しながら、反応器を約400℃まで加熱した。その後、反応器内の二フッ化マンガンの重量は約247gであった。減圧処理後、入口ラインを介して元素状フッ素を反応器内に徐々に導入した。ライン内の圧力が約5.2bar(絶対圧力)まで上昇するように、ライン内の圧力を調整した。反応器の温度を約174℃まで上昇させ、反応器内の圧力および温度を連続的にモニターした。次に、反応器の重量を測定して、フッ素導入前の重量と比較した。重量増加に基づいて、得られた生成物は、MnF2.55であると計算された。次に、反応器を200℃まで加熱し、5.3bar(絶対圧力)の圧力が反応器内で達成されるまで、再びフッ素を導入した。次に、約6時間にわたり反応器を200℃および5.3bar(絶対圧力)に保持した。次に、反応器を減圧処理した。重量増加から、式MnF2.97で示される組成であることが示唆された。ここで、温度を250℃まで上昇させ、反応器内の最終圧力が約5.3bar(絶対圧力)に達するまで、再びフッ素を反応器内に徐々に導入した。次に、6時間にわたり反応器をこれらの圧力条件および温度条件に保持した。ここで、質量差から計算された組成は、MnF3.66に対応した。系を再び減圧処理し、300℃に加熱し、5.3〜5.5bar(絶対圧力)の最終圧力が反応器内で達成されるまで、フッ素を反応器内に徐々に導入し、これらの条件下で8時間にわたり反応器を保持した。減圧処理後、組成は、質量差によりMnF3.89であると計算することができた。XRD測定によりその正体を確認した。] [0035] 実施例3 四フッ化マンガンの連続調製プロセス 真空下で150℃で一晩乾燥させた247gの二フッ化マンガンを反応器内に導入し、ミキサースクリューのスイッチを入れて30rpmで回転させた。反応器を減圧処理し、外部加熱により400℃に加熱し、そして5l/hの不活性ガスで20時間パージした。水の除去に基づく重量損失は、1.2重量%に達した。] [0036] 次に、反応器温度を302〜303℃まで低下させ、ガス状フッ素を反応器内に徐々に導入し、ミキサースクリューにより反応器の固形分を連続的に撹拌しながら吸収させた。反応器内の圧力が徐々に約5bar(絶対圧力)に上昇してから6bar(絶対圧力)まで達するように、フッ素圧力を調整した。撹拌を継続した状態で反応器を305℃に6時間保持した。反応の終了後、それ以上のフッ素は吸収されず、フッ素供給ライン内の圧力は、反応器内の圧力に等しくなった。重量増加の計算により、反応器内のフッ化マンガンは、x=3.98を有するMnFxであると決定された。また、XRD分析によりその正体を確認した。] [0037] 実施例4 四フッ化マンガンの調製 真空下で90℃で一晩乾燥させた246gの二フッ化マンガンを反応器内に充填した。フッ素を反応器に供給し、反応器内の温度を約305℃まで徐々に上昇させた。供給ライン内の圧力は、約5.6〜5.9bar(絶対圧力)であった。反応器内の圧力は徐々に上昇した。約35時間後、反応器内の圧力は、供給ライン内と本質的に同一であった。フッ素供給を停止し、さらに8時間にわたり反応器を約305℃に保持した。] [0038] 重量制御により、四フッ化マンガンが生成したことが確認された。] [0039] 実施例5 フッ化マンガンからの元素状フッ素の生成 実施例2、3、および4で得られたフッ化マンガンを反応器内で電気加熱により320〜400℃に加熱した。フッ素を高フッ素化フッ化マンガンから切り離し、出口ラインを介して反応器から取り出した。こうして生成された元素状フッ素は、任意の目的で、たとえば、プラスチック部品の表面をフッ素化するための作用剤としてまたは半導体工業でエッチング剤としてもしくはチャンバークリーニング剤として、使用可能である。本実施例では、分析目的で、それをヨウ化カリウム溶液中に通した。形成された三ヨウ化カリウムを分析し、その結果から、 MnF4→MnF3および1/2F2 (III) に従って反応が行われたことを確認した。] [0040] 実施例6 元素状フッ素の精製 電解質塩としてKFを用いて無水HFの電解により元素状フッ素を生成する。それをKFとの接触により精製して、HFのほとんどを除去する。この予備精製の後、それを307℃で二フッ化マンガンと反応させる。所望のフッ素化度が達成された時、反応器を減圧処理し、不純物を含有するガス状成分を、出口ラインを介して反応器から除去する。それを、ヨウ化カリウムを含む洗浄器に通し、残留して含まれるフッ素、HF、および他の不純物を除去する。] [0041] 減圧処理後、真空ポンプへのバルブを閉めて反応器を加熱することにより、元素状フッ素を切り離す。この元素状フッ素は、高度に精製されており、とくにそのような精製されたフッ素が必要とされる用途で、たとえば半導体工業でエッチングガスとして、使用可能である。] [0042] おおむねx=約3の式MnFxを有する得られたフッ化マンガンは、実施例3と同様にして再びフッ素化することが可能である(出発材料中のフッ素含有率がより高いので、消費されるフッ素はより少ない)。] 実施例 [0043] これらのフッ素化工程およびフッ素放出工程は、放出される元素状フッ素の純度にもフッ素化プロセスの操作性にも影響を及ぼすことなく、逐次的に多数回実施可能である。]
权利要求:
請求項1 本質的に粒子を細粒化することなく反応時に粒子表面を新生状態にして、固体の二フッ化マンガン粒子および/または三フッ化マンガン粒子を元素状フッ素と反応させることによる、四フッ化マンガンの調製方法。 請求項2 前記粒子の表面が、ボールミルおよびロッドミルを適用することなく新生状態にされる、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記粒子表面が、スターラーまたはミキサースクリューと接触しつつ新生状態にされる、請求項1に記載の方法。 請求項4 前記粒子を細粒化せずに新生表面を提供して前記粒子の凝集を本質的に防止する機械的衝撃が前記粒子に対して与えられる、請求項1に記載の方法。 請求項5 前記機械的衝撃が、反応時間の少なくとも50%の間二フッ化マンガンまたは三フッ化マンガンとフッ素との間で前記粒子に対して与えられる、請求項4に記載の方法。 請求項6 前記機械的衝撃が、スターラーまたはミキサースクリューにより達成される、請求項5に記載の方法。 請求項7 前記スターラーまたはミキサースクリューが磁気的に駆動される、請求項6に記載の方法。 請求項8 前記方法が、160℃以上、好ましくは180℃以上の温度で行われる、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記方法が、325℃以下、好ましくは315℃以下の温度で行われる、請求項1または8に記載の方法。 請求項10 前記反応が、2bar(絶対圧力)以上、好ましくは3bar(絶対圧力)以上の圧力下で行われる、請求項1に記載の方法。 請求項11 前記反応が、10bar(絶対圧力)未満、好ましくは8bar(絶対圧力)以下の圧力で行われる、請求項1に記載の方法。 請求項12 工程a)では、請求項1〜11のいずれか1項に従って二フッ化マンガンおよび/または三フッ化マンガンを元素状フッ素と反応させて四フッ化マンガンを形成し、かつ逐次的工程b)では、工程a)で調製された四フッ化マンガンから元素状フッ素を放出させて三フッ化マンガンを形成する、元素状フッ素の調製方法。 請求項13 工程b)で形成された三フッ化マンガンが、もう1つの工程a)に付されて四フッ化マンガンを形成する、請求項12に記載の方法。 請求項14 四フッ化マンガンが、逐次的工程a)およびb)により少なくとも5回調製される、請求項12および13に記載の方法。 請求項15 工程a)およびb)の間で、生成された四フッ化マンガンの周りのガス空間が減圧処理されることにより、精製された元素状フッ素が生成される、請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
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